包茎手術を受ける前に

包茎は小さい頃から皮を剥いておいた方が良いのか?

生まれた時は、みんな包茎です。

これが、将来的に剥けてくるか、包茎のままであるかは、遺伝要素のみではなく様々な生活習慣によると言えます。包茎であるとして、真性・かんとん・仮性のいずれのタイプになるかも同じです。見方を変えると、遺伝的要素は自分ではどうにもなりませんが、生活習慣を工夫することで包茎を予防・回避、または改善できるということです。正直なところ、思春期を過ぎてしまうと、包茎は手術以外には治りません。裾の長すぎるズボンは寸法直しをしない限りは、裾を引き摺ったままなのと同じです。今回は思春期までのケアを書いてみます。

幼児期から思春期にかけて行う包茎のケア

まずは、包茎になる決定的な時期である幼児期、学童期の指導です。そして、この時期は、まだ幼い本人に自助努力など期待できません。親が指導してあげる必要があります。最初は軽い癒着もありますから、お風呂場などで、ゆっくりと剥いてあげる、または、剥いてみるように促してみましょう。急がずに、シールを慎重にきれいに剥がすときのように、ゆっくりとやることが大切です。刺激の少ない石鹸で、お風呂に入ったら皮を剥いて、やさしく洗う。これを、習慣づけることです。そのうちに、なるべく普段も剥いておくように指導するとよいでしょう。被ったままの状態で放置する限り、自然に剥けることなどあり得ません。考えてみれば、当然ですね。

次に中学、高校の時期になると、積極的に剥く習慣をつけることが大切です。これまで剥いたことがない場合は、先の説明と同様のやり方で、お風呂場でゆっくり剥いてみることです。無理することはありません。また、1日で完全に剥ききることもありません。痛みがあるときは、途中まででよいのです。少しずつ、剥く範囲を広げていけば問題ありません。また、この時期では、包皮の先が十分に広がらず、亀頭の途中まで、あるいはまったく剥けないこともあります。これは、真性包茎、かんとん包茎であり、このような人は手術しない限りは絶対に剥けません。子供のタートルネック・セーターを大人が着ようとしても、そもそも頭が抜けないのと同じです。無理するとセーターの首の部分が裂けてしまいます。ペニスも同じです。この習慣を始めるのが早ければ早いほど、剥ける可能性が高まります。

思春期を過ぎた包茎の対処

では、最後に思春期をすぎてしまった人はどうするべきでしょうか。もちろん、このような習慣だけで包茎が治るということは期待できません。どうしても包茎を治したいのならば手術ということになります。ですが、真性包茎やかんとん包茎と異なり、仮性包茎では剥くこと自体は容易です。そして、包茎は治らないにしても、このような習慣を実践することで、衛生面での包茎の問題点の多くは解消されます。また、早漏などの悩みを回避するのにも有益です。

手術を受けるにせよ、受けないにせよ、まずは上で述べた習慣を是非とも実践することをお勧めします。