包茎手術事情（３）

包茎といっても、その病因、包皮と陰茎の位置関係などにより病態も様々であり、単純に真性、かんとん、仮性の3分類で包摂されるものではありません。
後天的な生活習慣、食習慣、文化などの影響も無視しえず、そういう意味では、包茎が遺伝するかどうかというのは、肥満が遺伝するかどうかの議論と似たところがあります。遺伝する部分もあれば、後天的に形成される部分もあるということになります。
遺伝ではない先天的なものも稀にではありますが存在します。

いま、遺伝についての考察で肥満の例 を出しましたが、実は肥満と包茎との間には病態としての相関性も存在します。
簡単に言うならば、痩せている時に仮性包茎の人は、太るとより重度の仮性包茎になります。
身体の中に埋もれる部分が増えるため、自然と包皮の被りは増すわけです。
タートルセーターを着た人間が寒さに首をすくめる様子をイメージすればわかりやすいでしょう。
肥満を放置したままでいると、さらに血行不全の症状が包皮の先端部位に出てきます。
ところで、痩せた体型にもかかわらず陰茎の大部分が身体の中にほとんどが埋もれているという人もいます。
これは、埋没ペニスと呼ばれるタイプです。
このタイプの人は、平常時ある程度の陰 茎が身体の外に出ているように矯正する必要があります。
経験豊富な技術力ある医師でないとできない手術ですが、当院であれば、メスを使わない方法での手術が可能です。

男の子は、生まれたときはみんな包茎です。ほとんどの子供は、包皮と亀頭が軽く癒着しています。
これが、生後数年経つと癒着が解消してきます。これには、皮膚の生合成、分泌物、分泌残滓の貯留など様々なファクターが互いに影響しあっています。
亀頭皮膚と包皮との癒着が開放されてくると、包皮のスライドも容易になり、包皮を翻転して剥くことが可能になります。
この癒着開放期以降、いかに早期から包皮を剥く習慣をつけるかが、包茎のまま成人を迎えるかどうかの決定的な分水嶺になります。